庸子さんはデンマークに移り住んで11年。

デンマーク人のご主人と結婚されたのがきっかけです。

実は庸子さんは、大学一年生という多感な時期にデンマークへ短期留学へ出かけていました。当時から見て、北欧というまだまだ未開の地に興味を持たれたのも、庸子さんの強い好奇心の顕れだと思います。

ご主人とご結婚後、ご主人のお仕事のため、タンザニアやバングラデッシュなどに駐在された経験もおありです。

今は2人の男の子のお母さんでもある庸子さん、ほんわかした優しい声ですが、言葉一つ一つに芯の強さやたくましさ、賢さを感じます。

ビジネスとして日本人向けツアーガイド・通訳サービスをしよう!と決めたきっかけを教えてください。

庸子さん:

語学学校でデンマーク語を習得した後、市役所に勤務できることになりました。しばらく市役所で働いていました。平行して観光ビジネススクールにも通い、お仕事に、学校にととても充実していましたが、やはり日本と関わりたい、日本人の方にデンマークのよさをもっと分かってほしい、と思い、観光ガイドの免許を取得も実現していたことからガイドのサービスを立ち上げました。

実は、デンマークに来たときから、デンマークを日本人の方に案内して差し上げる観光ガイドのお仕事は、夢でもありました。

自分が生まれ育った国、日本とこんなユニークな形で関われることに喜びを感じています。

サービスしていて嬉しかったこと・印象に残ったことを教えてください。

庸子さん:リピーターとしてお客様が再訪してくださるのは、言葉で言い表せないくらい嬉しいです。

また、ブログを発信しているのですが、息子の仮面ライダー好きについて投稿したところ、お客様が仮面ライダーのおもちゃをわざわざ用意くださった時も、日本人の方らしい、優しい気遣いに触れて感激しました。どうもありがとうございました。

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ビジネスアテンドや通訳サービスも展開されていますが、デンマーク語の習得はどのようにしたのですか?

庸子さん:

デンマーク政府の移民政策により、移民であればデンマーク語習得のための学校に無料で通うことができます。習得まで丁寧に教えてもらえてよかったです。

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デンマーク語の特徴ってありますか?

庸子さん:

基本的に英語の文法と似ていますが、デンマーク語は熱いポテトをいっぱいに口に入れてしゃべっている言葉という冗談がある位、音を飲み込むように話す聞き取りにくい言葉なので、相手が何を言っているのか分かるようになるまで難しかったです。

 

デンマーク人の性格で特徴的と思うところを教えてください。

庸子さん:

基本的に「空気を読まない」です。日本人ならハラハラしてしまうような発言を大勢の前で平気でしてしまったり、、、。

いろんな意味でマイペースだと思います。そして、周りも個人個人のマイペースぶりに寛容なところがあって、他人の空気の読まなさをあまり気にしません。

そんな気風のため、デンマーク王室の皇太子や妃が、自転車で一般人と同じようにのんびり町の中を走って買い物に出かけたりするのも日常風景です。

 

デンマーク人と日本人で似ていると思うところはありますか?

庸子さん:

日本人はおおっぴらに自分の力を誇示することを嫌いますが、デンマークでもそうです。自分について自慢したりすることは美徳ではないのです。

 

北欧雑貨や文化が日本で流行っていますが、この「北欧文化」というブランドはどんな風にしてデンマークで育まれたと思いますか?

庸子さん:

北欧の国、デンマークは冬が長いです。

また、人々は質素な生活を好むため、外食することも少ないのです。

日本のようにファミリーレストランなどがあちこちにある訳でもないですしね。

そのため、食べ物などを持ち寄って友人の家に集ったり、家族でパーテイーを企画したり、暖炉の前で本を読んだりと工夫して家の中での楽しみを見つけます。家の中もいつでも来客を迎えられるように、ごく普通の家庭でも、本当に北欧インテリアを扱った雑誌に出てくるおうちのようにきれいに整えているお宅も多いんですよ。

家の中を快適に過ごすため、雑貨や家具は注意深く選びます。

デンマークでは男性のクリスマスプレゼントでさえ、北欧デザインのナイフやフォークですとか器などが喜ばれるのです。

生活用品に対する重要性が大きなこだわりをうんで、ユニークな北欧文化が出来上がっているのだと思います。

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妻として、母としてデンマークで暮らしてみて、考えることはありますか?

庸子さん:

子供の教育に関しては、ご存知の通り福祉大国で、教育に関する費用は一切かかりません。子供たちには将来の選択肢が限りなく与えられています。ですので、言い訳ができません。「お金がないので医者になるのを断念した」とか、それはデンマークではあり得ない言い訳なのですね。

子供の将来に対するモチベーションを引き上げることを親たちは考えなければなりませんね。

また、自己責任の国なので、自分の面倒は自分で見るという概念がとても強いです。

厳しいかもしれませんが、健康で能力がある人は男性・女性に関わらず働き、お金を稼ぎ、それを税金として社会還元することがとても重要視されています。

福祉国家だからと、政府を含む「他人」におんぶに抱っこの生活を送るのはタブー視されます。

私も日本からこちらに移り住んだ時点で、無料で語学学校に通わせて頂いたりと国家からかなりの恩恵を受けています。

ツアーガイド・通訳として社会に還元できるよう、がんばりたいです。

そして何より、デンマークという国の素敵なところを、日本人の皆さんとシェアできることに大きな幸せを感じています。

 
 
 

結婚・出産という大きなイベントをデンマークで経験された庸子さん。

ご自分のビジネスを客観的に見据えながらもその声は自信と確信に満ちていました。